田原喜久江
   Rhonddaring 上海


会期=2009年10月26日[月]−10月31日[土]
オープニングレセプション:10/26(月)
会場=表参道画廊
企画=画廊選抜展



 人間の本能や他国をも含めた時代の国策や欲望の大きな嵐が何度も
この地の上をとおりすぎ、時を経ても残景がそのまま残り、それらは
その時々の思惑でいろんな色にぬりかえられている。ハイテクを屈し、
まるで実感の持てないCGの世界のような天にも突き刺さるビル群や何処
までも伸びる高速道路・地下鉄、それらは間近な万博へと急ピッチ、
工事は昼も夜も続き街は砂埃でむせ返る。一歩路地に入ると景色は一変
し人間の垢や体臭が染み込んだアパートや店が並び人々は何事も無かったかのように活気に溢れた顔を見せ、それらにただただ圧倒させられる。これからもどれくらい混沌とした世界を再生し続けその時代の色
に塗り重ね、今を重ねていくのだろうか。惹きつけられて止まないのは
今そのものを生きる人々の強さと、消してしまいたい過去の時間やそれらに残る微かな廃都の残り香を私は探しているのかもしれない。