鷹見明彦(美術評論家)企画
 
 
大西 博 個展

 「色景」


会期=2011年2月7日[月]−2月19日[土]日曜休廊

会場=表参道画廊

レセプション=2/7 18:00〜







              色景透体

大西博が描く青い絵画の素材クレジットには、「本瑠璃(ほんるり)」と記されている。フォーマルな現代絵画では、油彩、アクリル、岩絵の具・・・といった表記が通例なので、古美術品のような材名が気になるが、「瑠璃」といえば、古来の青色のことだ。その原料となる貴石の産地は、中東アジアなど一部の場所に限られ、シルクロードや海路で東西にもたらされた。古くは聖画を彩った色も、東洋ではバーミヤン石窟などを最後に絵画顔料としての消息は途絶えたという。大西の使う青色は、戦火の現地から原石を持ち帰ったのをきっかけに画材メーカーと共同開発した油絵の具「本瑠璃」に拠っている。朝靄なのか、青く透過する色相にうかびあがる水景や木々の影絵は、焦点や遠近を消した景の内へ個我を融いてゆく。大陸のはずれの島によみがえった聖なる色のひかりが、エキゾチックな色名の響きとともにはるかな時空との延続を映すスクリーンを展いている。       
      
                     鷹見明彦(美術評論家)










色としての構造の中に
イメージを喚起し、
色そのものが場となって
景色が見えてくるような体験。

人が自然の中で、
経験として知っているイメージ。
どこの場所でもない、どこかの光景。

記憶の距離と現実。一瞬が永遠に繋がる時間。

生まれてくるような、立ちあがるような、
色のイメージ。

そんな時、風景が想いおこされる。


 


「色景」  2010 194cmx97cm  麻布 本瑠璃           








□大西 博


1961 徳島県に生まれる
1987 東京藝術大学美術学部絵画科油画卒業 

1989 東京藝術大学大学院美術研究科油画技法材料研究室修了
1989〜90  東京藝術大学大学大学院 研究生
1992〜1997 ニュールンベルク美術大学絵画科ドロホップ研究室修了
1996  マイスターシューラー授与( ニュールンベルグ美術大学)
1998〜2002 東京藝術大学 非常勤講師
2002〜2006 東京藝術大学 常勤講師
2006〜2007 東京藝術大学 助教授
2007〜  東京藝術大学 准教授 

展覧会
1987  卒業制作大学買い上げ、
   東京藝術大学卒業制作展(東京都美術館 東京)、     
   新収蔵作品展(旧東京藝術大学芸術資料館 東京) 
1989  修了制作大和銀行大学買い上げ、
   東京藝術大学修了制作展(東京都美術館 東京)
1993 グローセクンスト展(ミュンヘン州立近代美術館 ドイツ)
1994 シーボルトと日本展( シーボルト財団、ビュルツブルク ドイツ)
1996 ドロホップ研究室展(シュバーバッハ ドイツ)
1997 東京藝術大学所蔵名品展( 東京.大阪.名古屋.京都 巡回展)   
1998 大西博 秋本貴透展(大和ギャラリー 大阪)
1999 回廊の中心にて( 横浜ガレリアベリーニの丘ギャラリー 神奈川)、
     STOP OVER展( ニュールンベルグ美術大学 ドイツ)
2002 NEW,S展(東京藝術大学大学美術館 東京)
2003 芸術工房塾展('03,'04,'05,'06,'07,'08,'09 ,'10 妙高赤倉香嶽楼 新潟)
2004 不二画廊・テオ画廊日韓交流展(テオギャラリー 釜山 韓国)、平面性(不二画廊 大阪)
2005 Reflex-黄金背景テンペラ模写と現代における展開・構築-
                  (東京藝術大学大学美術館 東京)
   同心共存展(韓国工芸館 青州 韓国)、
   東京藝術大学油画教官展('06,'07, '08,'09 高島屋・日本橋,東京)、
   不二画廊・ZEROグループ日韓交流展(不二画廊 大阪)、
   D/J Brand展(東京藝術大学大学美術館 東京)、
   福井国民文化祭(福井市美術館 福井)
2006 三史展(PICIギャラリー ソウル 韓国)、
   みなかみ伝説(みなかみ水紀行館 群馬)、
    日韓交流展(Changwon Gallery,昌原市 韓国)
2007 油画の具展(東京藝術大学大学美術館 東京)、
   日韓交流展(京都市文化博物館 京都)、
   妙高ゆかりの作家達展(妙高市コミュニティーセンター 新潟)、
   自画像の証言展(東京藝術大学大学美術館 東京)、
   日本美術「今」展(三越本店 東京)、
   藝大茶会五色展(東京藝術大学大学美術館 東京)、  
   美の環展(上野日展会館 東京)
2009 Layer/inner-sight 層と内景 天野純治+大西博(表参道画廊 東京)、
   大西博+中島一平+永野陽子 (不二画廊 大阪)、
   異界の風景展(東京藝術大学大学美術館 東京)、
   異界の風景ドローイング展(東京藝術大学大学アートプラザ 東京)、
   表参道画廊+MUSEE F 開廊10周年記念展(表参道画廊+MUSEE F 東京)、
   アジア現代芸術ドローイング展(東京藝術大学大学美術館 東京)
2010 逸ITSU-Japanese Paintings beyond Tradition(ヒルサイドフォーラム 東京代官山)、SOFA(Park Avenue Armory  NEW YORK アメリカ)、
   懸釜第620回茶会(裏千家茶道会館・真の間)、
   松園会茶会(根津美術館・弘仁亭)


個展
1989 銀座スルガ台画廊
1990 銀座 JBCギャラリー('90,'92,'96)
1994 ゴールドファイル(ニュールンベルク)
1998 ギャラリー福山('98,'00)
1999 不二画廊('99,'00,'01,'02,'03,'04,'05,'06,'07,'08,'10)
2000 横浜ガレリアベリーニの丘ギャラリー 
2002 ギャラリー毛利、ギャラリーアートサロン
2005 gallery OPEN DOOR('05,'07)