丁楠 展  「自然のメカニズム」

  キュレーター:孫沛艾(ソンハイガイ)

 



会期=2019年1月21日[月] - 2月2日[土]・日休
会場=表参道画廊+MUSEE F
時間=12:00-19:00(最終日17:00まで)
主催=明治大学理工学研究科 総合芸術系、表参道画廊   
お問い合わせ:
明治大学理工学研究科 総合芸術系 芸術学研究室:sunpeiai@gmail.com


      




 「萬物皆出於機,皆入與機」(万物はみ な同一の種子から生じて、
次々に変化転生していき、またもとの種子に帰っていく)
                  「荘子・外篇・至楽」より

本展は、中国現代美術の新世代の中でも、歴史や伝統をユニークな形
で参照しつつ制作する丁楠(ディン・ナン)の新作を紹介する。丁楠は、自然に従うことの意味を思索的に 貫くなかで、事物の生成変化するプロ
セスを提示する、新しい物体表出の次元を開拓している作家である。
美術一筋で歩んできている同時代の中国の若手美術家に比べ、丁の好奇
心は実に多岐にわたる。丁はまず、ほぼ独学で得た生命科学、正統的かつ異端的な史実、マルクス主義思想 における生産手段論などの幅広い知識
の中から創造的な核を見出し、それを独自の手法で一見シンプルな芸術
言語に変換する。さらに、そこへ古代から近代にいたる各時代の中から、ある特定の時代的な表徴を抽出・ 刻印する実験を試みてきた。例えば、《歴代帝王解剖図》(2006年)、《Flesh》(2008年) などの初期作品では、歴史考証と、即物的な身体性とを強引に結びつけるプロジェクトと
して制作している。近作では、明らかに大衆の意識とのいわば社会的な
繋がりを有する(ソーシャリー・エンゲイジド)次元を求めてもおり、意図して観者が解釈できる余地を残 している。

 今回展示する丁の作品は、歴史と物質との関係性を再考する新作であり、また自然界における一種の規則 的な機構(メカニズム)を導出しようとするものである。









□作家略歴

丁楠(ディン・ナン)

1985年、山東省魚台県生まれ。
2014年中央美術学院・実験芸術系修士課程を修了。

2006年在学中に受賞した、上海ビエンナーレ(学生部門)銀賞以降、
第3回Green Hope Project金賞、第10回Annual Nomination Exhibition for Students of Contemporary Art Academies金賞など数々の現代美術の賞を受賞しています。丁は、2006年からそれほど長くないキャリアの中で幾多の展覧会に出品してきました。 近年の大規模な
展覧会として、2016年北京、王基宇氏キュレーションによるSpace Stationギャラリーで個展「New Stele School 1: Trauerspiel & The Firstborn」を開催して中国美術界で大きな注目を浴び、同年第3回南京国際芸術展にも出展しました。
日本国内では、2007年東京・台東区の旧坂本小学校アートにて「サスティナブル・アートプロジェクト 事の場」に参加。










《しん刻》2018年 ドブガイの分泌物、アクリル絵の具





 切磋の如く》2018年 梨の木、アクリル絵の 具









節制》2018年 モウソウチク