may 2009
 

104

LE CENT QUATRE

5, RUE CURIAL ET 104,
RUE D'AUBERVILLIERS 75019


www.104.fr


 














 パリ市挙げての、芸術復興の拠点の一つとして2008年10月にオープンした話題のアートスポット。
 
 パリ中心から少し北西に行くとサン・マルタン運河がある。ナポレオン時代に造成され、そう広くない河幅には、今でも時々川船が行き来しているそうだ。運河に架かる鉄橋は太鼓橋から平坦なつくりのものまで比較的華奢な印象を受けるが、どの橋も実に様々な姿で運河に華を添えている。

 この辺りは、最近でこそカフェやビオワインを集めたレストランなど、おしゃれな若者たちの先端の界隈として注目されているが、今でもエトランジェ、特に黒人が目立ちどことなく疎外感を感じてしまう地域である。

 ふたつの通りを貫通するこの広大な建物は、
もともとパリ市の葬儀場・棺桶工場ということで、歴代政治家や著名人のために特別注文の豪華な棺桶も作られ送り出されていた。


 広い吹き抜けのホールの両側にはアトリエになる空間の他にショップなどがあるが、まだまだ整備はこれから、と言う感じ。地下空間には、なだらかなスロープ或いは階段で降りられる。広々とした空間に展示物は見あたらず、太極拳をしているアーティストらしきフランス人。。見渡すと、床面に小さく発光している箇所がある。近寄ってみると、足元にはガラス張りの中にバクバク動いている心臓の作品が展示されていた。

 ホールの左右には展示スペースへの入り口があり、中はコンクリートの壁で区切られて、いくつもの展示空間が続いていた。この時はイベントやワークショップもなく、がらんとしていたせいか、その空間は古の地場の気配を強く漂わせていた。


 地上階では、ジャック・タチの近未来住宅「La Villa Arpel」の展示と住宅の制作過程を見せる映像作品「Mon Oncle」が上映されていた。フィルムは1958年の制作でカンヌ祭で受賞し翌59年にはエトランジェ・フィルムとしてオスカーを得ている。50年も前にデザインされた住宅とお魚の噴水付きプールや庭は、今日にしても超モダンで可愛らしいセンスを見せてくれる。この展示は、「TATI TRIP A PARIS」の中の一つで、パリ市内7箇所で映画や写真展などが開催されていた。


 開設されたばかりのブックショップには、子供向けコーナーがあり、児童書は充実している。さらにクッション付きごろごろスペース?もあり、至れり尽くせりとなっている。野外カフェやエントランスで、日光浴をしているお年寄りなども見かけ、地域の憩いの場としての活動を始めた、という感じである。


 
 



 


 


 

●linlin


過去の"Paris News"は こちらからどうぞ