mars,2004
 





Pierre Faure
フォーレ氏の見た風景
 















京都に住んでいる友人が、日仏交流会に参加して知合ったという、仏政府より派遣されて来日した写真家兼ヴィデオアーティストのピエール・フォーレ氏。パリに帰って早々、今最も注目されている現代美術専門のオシャレなギャラリー、Le Plateauにて展覧会をしているというので行ってきた。

まず、目についたのがビデオ作品。人のいる風景をカッティングしてモンタージュしたもの。高層ビルらしき大ガラスから外界を眺める人々が入れ替わり立ち代る。人が触れ合う頃合や具合というものが暖かい角度で切り取られていく。彼の手にかかると、どこにでもある風景がドラマになってしまう。写真もしかり。今回展示されていたのは、無機質なパリの郊外団地を背景に、何やら意味ありげなカップルが一組。これが映画的というかドラマチック。聞いてみれば、アルルの写真学校で学んだ後、かなり映画の世界にも入りこんでいたという。

彼の対象は、人の匂いのする都会であり、郊外であり、空間である。常に私達の日常から離れたところではないのに、何か特異なシチュエーションを想像させる。切り取られた瞬間以後、起こりうる事件を予想させる。それがどこか不安なのは、幾分鑑賞側の主観が入りこんでしまった結果なのだろうか?

昼夜のない時、時間を止めて語りかけてくるのは、惑う事のない現実に違いない。ピエール・フォーレ氏は、現在に興味を持ち続け、19世紀の名残の多いヨーロッパと比べて、めまぐるしく移り変わる日本に興味を持った。彼が切り取った日本のモンタージュは、21世紀のひとつの物語として、伝えられるべきものだろう。

*写真は1m以上の大きなサイズ。
*日本での写真は全て未発表のもの。
*触れると拡大します。
 

●amiart


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